アメリカからもfacetimeで参加!家族みんなで散骨しました

 相模湾であった個人散骨です。

お父様が亡くなり 生前の御希望で長く暮らしていた葉山での散骨をご家族皆様が集まってされました。

奥様は晩年を御夫婦で過ごされていた西日本から参加。

5人のお子様方は地元葉山にお住まいの方もいれば東京から参加される方もいらっしゃいました。

そして 遠く アメリカにお住まいのお嬢様も参加されました。

といっても、葉山からのクルーザーにはお乗りにならず iphoneを通してアメリカから参加されたのです。

 散骨当日は あいにく午後から雨の予報でした。

そして実際は予報よりも早く午前中から雨がぽつぽつと降りはじめてしまいました。

我々スタッフは雨具など雨での散骨を想定した船内準備をしていました。

ところが、ご家族3世代20名が集まったら 雨は見事に上がり 薄曇りのなか乗船し出航。

 船内ではお子様方が還暦祝いのときにおつくりになった記念のDVDを上映。

手元供養品にお入りになったお父様を抱きしめながら 

御家族でにぎやかに過ごされました。

 

 

 

 

そして 散骨ポイントに到着したときには

いつのまにか 雲は消え 太陽がまぶしいくらいの陽気になりました。

 後部デッキに 奥様 お子様方 そしてお孫さまが一堂に集まり 黙とう。

はじめに ポイントに到着するタイミングで御用意した ご主人様のお好きだったお飲み物

「熱くて濃いお茶」と「ポンジュース」を海に捧げます。

事前に奥様とお打ち合わせをして準備をしたお飲み物でしたが、お子様方にとってはサプライズといってもいい演出。

ポンジュースをみて、幼いころのお父様との思い出を思い出されていらっしゃるご様子でした。

 ご自宅に保管してあったタバコも奥様が持ってきてくださいました。

晩年吸うことができなかったご主人様に成り代わって叔父様が笑顔で一服されました。

続いてたくさんの花を海へ。御家族で花道をつくっていただきます。

きれいな花が蒼い海に浮かぶとお孫さまたちから 歓声が上がりました。

小分けしたお骨は 奥様からお子様へ お孫さまへ手渡され、胸にしっかりと抱きしめられます。

そして 一輪のお花と共に海へ  

たくさんの笑顔と 涙とで 海へとお還しになりました。

 ここで わたしは やっと気づきました。

お嬢様や御子息が ずっと iphoneを手に持ち、時には画面に向かいあい、時には手を伸ばして海のほうにむけていらっしゃったことに。

散骨が整い、港へと向かう船の中でご長女様に伺いました。

そこで教えていただきました。

iphoneの向こうにはアメリカで暮らしている妹様がいらっしゃること。

出航からずっとfacetimeでつながっていて リアルタイムで散骨を一緒に見守ってくださっていたこと。(facetimeはテレビ電話のような機能をもつソフトです)

 御家族みんなでの散骨

を まさに実現させていた御兄弟に胸が熱くなりました。

そしてお願いして わたくしもiphone越しに御挨拶をさせていただき、また散骨の御報告をさせていただきました。

アメリカとの距離を感じさせない映像と会話に ご参加いただけたことの喜びと御報告できた安ど感でいっぱいになりました。

そして 下船。

晴れ渡った空の下 20人の御家族の笑顔がありました。

奥様と握手をさせていただいた私の目は こみあげてくる想いで滲んでいました。

 いただいたご縁に感謝して これからも この散骨という 意味のある弔いに関わり続けていきたいと 想いを新たにした一日でした。

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