雨が心配されながらも、小春日和となった秋の1日
パレットタウン出航でで30名様の方がご乗船された散骨式がありました。
故人様がお好きだったジャズの音色を響かせて
和やかに出航、祭壇にはお好きだったお酒やお菓子が供えられました。
故人様のご遺骨を少しだけ手元に残した美しい焼き物も
多才だった故人様の手作りされたものを、奥様がお選びになりました。
ご夫妻でペンションを営み、ご主人のお人柄を慕って
リピートされるお客様がたくさんいらしたそうです。
家族ぐるみでの長きにわたっての温かな交流が目に浮かぶような
素敵な遺影でした。
ご乗船してくださった方は、お別れをしようと遠方から来て下さったり
いらっしゃることができない方々も、
お気持ちのこもったお手紙を多数お寄せくださいました。
1枚1枚、手書きで丁寧に書かれた、心のこもったお手紙は
大きな籠いっぱいになって、あふれんばかりの想いを感じました。
全て散骨されたあと、海に向かって故人様の名を呼び
とても素敵な表情をされていた、お仲間の皆様のお顔も
午後の日差しにキラキラと輝いて見えました。
お別れは悲しいけれど、大勢の方からの「ありがとう!」の声は
きっと故人様にも届き、遺影のように優しく微笑んでくださっていることでしょう。
昨年にご依頼をいただき、数回上京してくださった奥様。
下船の際に
「故人もきっと喜んでいると思います。ありがとう」と
お言葉を下さいました。
たくさんの方の心の中に
足跡を残した、素晴らしい人生。
散骨式では、さまざまな方の人生のストーリーが垣間見えます。
そんな大切な時間をお手伝いさせて頂く事に
このご縁に感謝する気持ちと同時に
さらに気が引き締まる思いがしました。